2024年度・理事長あいさつ ASHIYA JC
はじめに
「人生は選択の連続である」。これは、劇作家ウィリアム・シェイクスピアの作品のひとつである『ハムレット』のなかで登場する『Life is a series of choices.』という一文を訳したものです。我々は、生きていく中で多くの選択と決断をしていかなければなりません。
現在、芦屋のまちは人口減少及び少子高齢化等の様々な課題を抱えています。また、社会がアフターコロナに向かっている一方で、⾧期的な経済成⾧の低迷の中で物価高騰が重なり、特に若い世代が将来に向けて明るい未来を描きにくい状況になっていると感じています。
そうした中で今求められるのは、積極的に困難に立ち向かい、周囲を明るく照らすことができる輝きをもった人財です。そして、これからも青年会議所からそうした輝きをもった人財を輩出していくためには、常に新しい挑戦をしていくこと、また、より深く探求していくことにより、日々進化をし続けていく組織でなければいけません。これまでも芦屋青年会議所は、時代の流れの中でその時々の課題に対して選択と決断を繰り返し、様々な困難に取り組んできました。我々も、新しい考えをもったメンバーと様々な困難や課題に挑戦し、その中でメンバーとの友情や絆を深め、ともに成⾧し、進んでいくことにより、これまで先輩方がつないでこられた情熱を絶やすことなく、強い覚悟をもって行動する必要があります。
会員拡大
会員拡大は、青年会議所の運動そのものに関わる重要な取り組みです。私たち青年会議所の理念に共感してもらい、共に運動したいと考えるメンバーが加入することは、私たちの運動をより加速させ、よりまちに運動の効果を広げることができます。会員一人ひとりが会員拡大の当事者として意識を持ち行動するとともに、これまでの固定観念に捉われることなく、若い世代にも広く青年会議所の活動を知ってもらう機会を提供することで、さらなる会員拡大へとつなげていきます。
そして、多様で新しい考えをもつ会員が増えていく中で、より時代の流れに沿った運動を起こしていくことができるようになります。
会員の育成
会員の育成は、青年会議所の成⾧と発展に直結し、進化し続けるために必要なものです。
まずは、私たちが青年会議所の運動や活動の意義を深く理解するために、私たち自身がどのような組織であるのかを理解することで、会員一人ひとりが自分の言葉で青年会議所の意義を説明できることを目指します。
また、芦屋青年会議所の会員が明るい未来を描くことができるリーダーとしての資質を高めていくために、会員がさらなるリーダーシップを発揮する機会を提供することにより、周囲を明るく照らすことができる輝きをもった人財へと成⾧します。
まちづくり
⾧期的な経済成⾧の低迷に加え、そこに円安や物価高騰が重なるとともに、今後も⾧期的に少子高齢化や人口減少が進んでいくというような暗いニュースが多い中で、昨年、芦屋では史上最年少の市⾧が誕生しました。まだまだ先が見えない世の中ではありますが、そんな時だからこそ、若い世代が積極的に行動を起こし、前を向いて進んでいけるような環境を作っていくことが必要です。
そこで、まちづくりでは、引き続き芦屋のまちの魅力を伝えていくとともに、若い世代が楽しく前向きになれるような事業を展開していくことで、若い世代が将来に向けて明るい未来を描いていくことができるようになります。また、まちづくりに向けた取り組みを通じて、会員同士がお互いを高め合い、同時にお互いの考え方を尊重していくことで新たな絆が生まれ、より一層芦屋青年会議所が魅力的な組織に成⾧していきます。
広報・交流
青年会議所の運動は、私たちのみで完結するものではなく、行政やまちの人々を巻き込みながら、社会課題を解決していくものです。そのためには、私たちの運動をより多くの人々に知ってもらうことが必要であり、広報は青年会議所運動の重要な活動になります。
まずは、会員一人ひとりが青年会議所の運動や活動に取り組んでいる姿を積極的に広報していくことが求められます。SNS が普及している昨今において、大量の情報の中でまちの人々から関心をもってもらうために、各SNS の特性やターゲットを踏まえてタイムリーで効果的な広報活動を行うことで、より芦屋青年会議所の新たな魅力を伝えることができます。
また、芦屋には我々の理念に共感し、協力を得ることのできる社会貢献や地域課題の解決に向けた取り組みを行っている同じ志をもった団体が多く存在しています。そうした団体との積極的な交流を通じて、より社会貢献の精神や地域課題に対する理解を深めつつ、同時に青年会議所の活動も伝えていくことで地域の基盤づくりを推進していきます。
総務
私たちの団体は、会議を行うことによって、運動や活動を行うことができます。総務は、青年会議所における会議の開催、運営を担う部門であり、私たちの運動や活動の全ての支えとなります。法令や青年会議所内のルールを順守しつつ、限られた時間の中で充実した会議を行うため、質の高い会議設営を行うことで、会議は参加者全員が時間を共有する貴重な時間であるという意識を醸成します。
また、青年会議所がしっかりとした基盤をもって存続し続けるためには、その時々に応じた環境の変化に適合した取り組みが必要になります。組織の現状を把握し、持続可能な組織体制を構築していくために、予算をしっかりと精査し、財務の安定化に必要な取り組みを行うことにより、現在の環境に適した形で組織の基盤を整えていくことができます。
結びに
芦屋青年会議所は、これまで創始の精神を引き継ぎ英知と勇気と情熱をもって活動を展開してきました。いつの時代もよりよいまちの実現に向けて先輩方が挑戦し続けてこられたからこそ、現在の我々があります。40 歳までという限られた時間の中で、我々はこの青年会議所の活動を通じて、一つでも多くのことを学び、一つでも多くの思い出や絆を深めていくことで、会員一人ひとりがより大きな成⾧と進化を果たすことができるようになります。
人生は一度きりです。その一度きりの人生の中で、無限にも近い選択肢の中から何を選ぶかは皆さん自身です。一度きりの人生の中で常に自分自身を磨き続けることで、自らが輝き、周りまで明るくすることができるような、そんな人生にすることができたら幸せだと思います。青年会議所は、仲間とともに新たな価値を創造し、深い絆で結ばれ、様々な社会の変化にもしっかりと対応しながら共に前を向いて進んでいくことで、仲間やまちを明るくしていくことができる団体であると確信しています。
これからも皆さんが選んだ道の先には多くの困難が待ち構えていることでしょう。しかし、つらく苦しいときほど笑顔を絶やすことなく、支えていただいている周りの方々への感謝を忘れずに、未来を切り開く青年経済人として強い覚悟をもって日々邁進していくことが重要になります。そして、我々自身が輝き、芦屋の若い世代の未来も明るく照らすことによって、共に明るく豊かな芦屋のまちを実現していきましょう。
以上